Album Story 2 of 6
話は変わって、この村の出身で、広く世界中の人々を助ける活動をしているファーザー・ゴーシュという人がいた。各地に学校や病院を作ったり、ホームレスの社会復帰支援など、あらゆる活動をしていた。
彼は村の英雄的な存在。
イザベルはいつかこの尊敬すべきファーザー・ゴーシュの学校で教師になると心に誓っていた。
そんな彼女が夢見る教員試験の日がやってきた。試験は、筆記試験と実地試験で採点される。筆記試験は難なくクリアした。
しかし、実地試験は散々であった。白けた教室の空気。彼女はすっかり自信を失った。
彼女にとって初めて味わう挫折であった。
夢破れた彼女が目指した次なる夢は、ファーザー・ゴーシュの下で働くことだった。
挫折感から完全に立ち直れぬまま彼女は汽車に乗り、ファーザー・ゴーシュの下へと旅に出た。