静かな夜、青い月明かりが木々や地面を照らしている。 平安貴族が独り、月を眺め、物思いに耽る。

朧月～月華
( Hazy Moon - Gekka )

日本語歌詞の曲を！という声を時々頂く。ところが、私は日本語歌詞を作るのも歌うのも苦手意識があって、よほどの理由が無い限り、作ってこなかった。しかし、日本の最古の歌謡と言われる「梁塵秘抄」と「平家物語」にメロディーをつけたものを歌う機会を得て、日本の古語の響きの美しさに出会い、それを歌うのもまた心地よく、自信にもつながった。
そんな折、ライブで日本語歌詞をという強い要望があり、頑張ってみることにした。とはいえ、なかなか思いつかず、オリジナ曲で既存の日本語歌詞の曲をやることにして、小島崇がギターアレンジを考えていた。そのメロディーから、青い月の光の夜、桜が舞っていて、平安貴族が一人、物思いに耽っているイメージが突然頭に浮かんだ。まさに「イメージが降ってくる」という感じ。そこから一気に歌詞が出来上がった。やはり、平安チックな古語の歌詞に。ギターフレーズ、横取りしてごめんね。
Bメロ、盛り上がりの後、静寂を作り、そこへそっとギターフレーズが入る。その静寂を聴かせるというのが、私の一番の拘りポイント！